宮座(みやざ)
村の氏神や鎮守神を祭り,神事祭礼を行う村人の祭祀組織。おもに西日本に広く分布。中世農民の自治的共同組織である惣が成長してくる鎌倉後期以降,座衆・講・結衆などといわれる村の祭祀組織も顕著となる。惣の自治的組織は,政治的・経済的運営と同時に,宗教的活動の担い手でもあった。宮座は,乙名(おとな)・中老・若衆と年齢階梯的に組織され,神事・祭礼を実行するときは,頭役(とうやく)を定める当番制をとった。頭役には多くの場合,乙名成(なり)をへた年寄衆があたった。近世の宮座は,家格制による特権的・階層的なものになった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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