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禊(みそぎ)

禊祓(みそぎはらえ)とも。明浄を尊ぶ神道にあって,心身の罪や穢(けがれ)をはらう方法で,清浄な海川におりて水で身をすすぎ清める行事。一般に神に祈って罪穢や災厄を取りのぞく神事を祓といい,禊はそのなかで最も主要な方法。記紀神話には,イザナキが黄泉国(よみのくに)でふれた穢を洗い清めるために行ったのが始まりと語られる。古来,場所の選定や採物(とりもの)の種類などについての作法があった。一方,祓は直接水には入らないものの,古代の七瀬(ななせ)の祓の際に各地の川がその場所として選ばれ,形代(かたしろ)に天皇の穢を移したあとに流す作法が行われたように,水はきわめて重視される。(水)垢離(こり)というのも禊の簡略化された方法である。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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