1. 用語
  2. 日本史 -み-
  3. 御厨(みくりや)

御厨(みくりや)

伊勢神宮や上賀茂・下鴨神社が神領として領有する中世荘園。本来は天皇家や摂関家・伊勢神宮などへの供御(くご)としての魚介類を貢納する建物や場所を意味した。古代には供御の魚介類の貢納は,贄戸(にえこ)編成によったが,平安時代には贄人(にえひと)およびその居住地が貢納の対象となった。さらに11世紀以降には,贄人は供御人として活動上の特権を保障され,贄の貢納はその代償的なものとなった。この過程で,贄人の生業場所である河海や居住地域周辺の耕地が囲いこまれ,領域型荘園としての御厨が成立した。伊勢神宮領の御厨は全国数百カ所に分布した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう