1. 用語
  2. 日本史 -も-
  3. 物くさ太郎(ものくさたろう)

物くさ太郎(ものくさたろう)

室町物語の庶民物。作者不詳。室町時代に成立。「御伽草子」の1編。信濃国筑摩郡あたらしの郷のなまけ者物くさ太郎は,女房欲しさに夫役(ぶやく)をひきうけ京に上る。清水寺の門前で美しい女房に出会った太郎は,謎歌を解き,当意即妙な歌で女房の心をつかむ。太郎は高貴の出であることがわかり,国司となり女房とともに帰国,のち2人は神として現れる。「一寸法師」などと同様,実力本位の時代相がうかがわれる。「日本古典文学大系」「日本古典文学全集」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう