1. 用語
  2. 日本史 -も-
  3. 木簡(もっかん)

木簡(もっかん)

文字を記した木の札。墨書によるものが多い。古代に,木の材質をいかしながら紙の文書とともに情報伝達に広く用いた。内容は,文書(狭義の文書や記録・帳簿),付札(物品付札・貢進物荷札),習書などにわけられる。形態は短冊(たんざく)形を基本として,用途によって上下両端の左右に切り欠きを入れたり,下端を尖らせたものがあり,長さ20~30cm,幅3cm程度のものが多い。都城の藤原宮跡・平城宮跡や各地の地方官衙(かんが)遺跡などから,すでに十数万点が出土し,官衙の実務・生活の実態を示す第1次資料として重要な古代史料。中世以降のものも呪符・付札をはじめ各地の遺跡から出土し,木簡は固有の用途・機能をもったものとして長く使われた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう