百舌鳥古墳群(もずこふんぐん)
大阪府堺市の大阪湾に面した台地上にある古墳中期の大規模な古墳群。東西・南北4kmの範囲にわたり,もと100基以上の古墳が分布していたが,現存するのは約半数。全国最大の前方後円墳である大山(だいせん)古墳をはじめ,石津丘・ニサンザイ・御廟山(ごびょうやま)・田出井山・いたすけの諸古墳が大型前方後円墳に属する。海上から墳丘群を望見しうる位置にあることから,広く首長の権威を誇示する目的で築造されたと考えられている。古市(ふるいち)古墳群とも東西に接する位置にあり,古くは凡河内(おおしこうち)国として両者は同一地域に属していた。古墳群の付近に築造者たちの大集落として土師(はぜ)・陵南両遺跡などの存在も明らかにされた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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