室生犀星(むろうさいせい)
生没 1889.8.1~1962.3.26 大正・昭和期の詩人・小説家。本名照道。石川県出身。私生児に生まれ,寺の子として育つ。上京して貧窮・無頼生活のなかで詩作に励み,萩原朔太郎(さくたろう)と強い友情で結ばれた。1918年(大正7)直截な新しい表現の「愛の詩集」「抒情小曲集」を刊行。翌年に抒情詩的小説「幼年時代」「性に目覚める頃」などを発表。やがて市井鬼もので下層社会に生きる人々を描く。第2次大戦後の作に自伝的な「杏(あんず)つ子」,前衛的な「蜜のあはれ」がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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