南方仏教(なんぽうぶっきょう)
南伝仏教とも。仏教用語としてのパーリ語を共有することから,パーリ仏教ともいう。北伝仏教に対する。アショーカ王(阿育王)以後,スリランカ,ミャンマー,タイ,ラオスなどの諸地域に流布した。上座部系の伝統を継承して戒律を厳守し,大乗仏教の多仏や多菩薩を認めず,小乗仏教の特質を維持している。しかしカンボジア,ベトナム,マレーシア,シンガポール,インドネシアなどには大乗仏教も伝わっており,これらを含めてよぶこともある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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