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南京虐殺事件(ナンキンぎゃくさつじけん)

南京事件とも。日中戦争における国民政府の首都南京攻略作戦で,日本軍がおこした暴行虐殺事件。柳川平助中将の第10軍と松井石根(いわね)大将の上海派遣軍が,1937年(昭和12)12月13日に南京を占領。両部隊の先陣争い,上海戦からの連戦による部隊の士気低下,中国側の予測よりも早期の退却,戦争法規の無知などが原因で,大規模な捕虜虐殺・放火・略奪・強姦などが行われた。当時から列国の宗教団体などを通じて世界中に報じられ,日本政府首脳部も情報を得ていたが,その規模の大きさと赤裸々な実態については極東国際軍事裁判ではじめて明らかにされ衝撃をよんだ。被害者の実数は数万~四十数万人まで諸説ある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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