1. 用語
  2. 日本史 -な-
  3. 奈良時代(ならじだい)

奈良時代(ならじだい)

平城京に都がおかれた時期を中心とする8世紀をさす。701~702年(大宝元~2)の大宝律令施行を画期とし,794年(延暦13)の長岡京から平安京への遷都を古代国家の転換期とみることによる。7世紀末~8世紀初めには南九州の隼人(はやと),南島(南西諸島),北方の蝦夷(えみし)の征服により日本の国土領域の基本部分が成立した。日本の国号が唐に認められ,律令法による国家制度も確立した。史書として「古事記」「日本書紀」が編纂され,「万葉集」「懐風藻」などの文学作品も作られた。国際的な天平文化が栄え,日本文化や貴族社会の基礎が形成された。天皇制が確立する一方で,藤原氏が勢力を伸ばし,政変・内乱があいついだ。また公民の浮浪逃亡が増大して公民支配が動揺し,墾田永年私財法などにより私的大土地所有の展開が促進され,8世紀半ばから律令制支配は変質していった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう