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奈良絵本(ならえほん)

室町末~江戸前期にかけて作られた挿絵入りの冊子本。写本。読者層の広がりとともに絵巻物から順次移行したと考えられ,大型本・半紙本・横本などさまざまな形がある。内容は室町物語が中心。挿絵は奈良絵(明治以降の呼称。奈良との関係は不明)とよばれ,単純化した構図のうえに朱・緑・青など鮮やかな色調で彩色し,金泥・金銀箔をはる。奈良絵本の制作には,京都の扇屋が関与し,やがて絵草子屋の出現によって大量に出回るようになる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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