奈良(なら)
奈良県北端に位置する。県庁所在地。地名は,「日本書紀」崇神紀の「草木をふみならす」によるとの説や,朝鮮語源説などがある。710年(和銅3)から74年間,平城京として栄えたのち衰えるが,旧外京の地には東大寺・興福寺などの門前町が形成され,中世以降,商業・工業(筆墨など)・芸能が発達する。江戸時代は奈良奉行をおいて幕府直轄。明治期以降,奈良公園や平城宮跡の整備が進み,多くの文化財の存在とともに,一大観光地となった。1898年(明治31)市制施行。元興寺極楽坊以南の地域で「ならまち」づくりも行われ,西部に大住宅地域が発展。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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