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中原氏(なかはらうじ)

安寧(あんねい)天皇の皇子磯城津彦(しきつひこ)命の後裔と伝えられる氏族。本姓は十市宿禰(とおちのすくね)。971年(天禄2)中原宿禰に,974年(天延2)朝臣に改められる。明経道(みょうぎょうどう)の家として明経博士・助教に任じられる者が多く,平安中期の有象(ありかた)以来,嫡流は清原氏とともに外記局を主宰する大外記(局務)を世襲し,室町時代以降,押小路家(おしこうじけ)を称する。有象の子致時(むねとき)の庶流からは明法道の中原氏が出た。致時の孫範政(のりまさ)が1097年(承徳元)明法博士に就任して以後,子の範光・明兼(法家坂上氏の祖)の2流にわかれて世襲。また蔵人所(くろうどどころ)出納を勤めた中原氏は有象の5代の孫師元(もろもと)の養子祐安(すけやす)の子職国(もとくに)に始まり,平田家を称した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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