中条氏(なかじょうし)
中世越後国の豪族。桓武平氏三浦和田氏の分流。和田合戦で,一族中1人幕府方についた高井重茂(しげもち)の子時茂(ときもち)(法名道円)は,所領越後国奥山荘(現,新潟県胎内市)地頭職を中条・南条・北条に三分。中条を譲られた孫茂連(しげつら)が中条氏の始祖となり,代々この地を本拠とした。鎌倉末期には北条氏被官となり,元弘の乱では幕府軍に参加したが,のち足利方についた。室町時代には,一族の黒川氏と対立抗争をくり返しながら,阿賀野川以北の有力な国人領主に成長。戦国期には上杉氏の家臣となり,1598年(慶長3)上杉氏の転封により会津に移る。「中条文書」を伝える。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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