長崎夜話草(ながさきやわそう)
江戸前・中期の長崎や異国に関する記事を記した書。5巻。西川正休(せいきゅう)が父如見(じょけん)の語った話を筆記しまとめた。1720年(享保5)刊。巻1~3が長崎ゆかりの故事や異国船往来の事情,鎖国禁教に関する記事で,巻4は長崎の孝子・義夫・烈女などの記事,巻5は付録として眼鏡細工や硝子などの長崎土産を紹介する。とくにジャガタラ文などを紹介し,鎖国禁教体制の形成過程のエピソードが載る記事には,当時の長崎の状況を知るうえで貴重なものも少なくない。「岩波文庫」「長崎叢書」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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