長崎貿易(ながさきぼうえき)
中世末~近世の長崎における海外貿易。1571年(元亀2)当時はポルトガル船との貿易。江戸時代に入ると1635年(寛永12)唐船の来航が長崎に限られ,39年のポルトガル人の追放後,41年出島にオランダ商館が移転,以後幕末期に至るまで唐・オランダ貿易が行われた。この間,04年(慶長9)の糸割符制度をはじめとして,72年(寛文12)の市法貨物商法,85年(貞享2)の定高(さだめだか)貿易法,98年(元禄11)の長崎会所の創設をへてしだいに幕府による統制が強まり,幕府の財政と深く結びつくようになった。また1715年(正徳5)には正徳長崎新例によって貿易高・船数が制限され,その後もたびたび削減が行われた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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