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長崎奉行(ながさきぶぎょう)

豊臣秀吉,ついで江戸幕府が設置した直轄地長崎の地方長官。長崎はポルトガル人の来航地で海外貿易が行われていたことから,貿易を担当し,ポルトガル人を監視する役職として重視された。江戸初期には徳川家康の側近などが任命されて貿易品の購入にあたったが,3代家光の時期には旗本2人が任命され,長崎の市政や貿易を担当するほか,西国のキリスト教徒の探索や,異国船警備に関して九州大名の指揮にあたる任務が加わった。以後は貿易統制の諸政策を監督し,密貿易の取締りにもあたった。遠国奉行の一つで,老中に属し,定員2人。役高は1000石で,席次は町奉行につぎ,諸大夫に任じられた。前期は目付出身者が多く,しだいに勘定所出身者が増加した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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