1. 用語
  2. 日本史 -な-
  3. 長崎警衛(ながさきけいえい)

長崎警衛(ながさきけいえい)

近世,長崎警備のための軍役。1639年(寛永16)のポルトガル船来航禁止後,41年福岡藩にポルトガル船の長崎来航に備えて警備出動が命じられた。翌年には佐賀藩に動員が命じられ,以後両藩により隔年交代となった。このほか大村藩・福江藩などにも海上警備や市中警備が義務づけられた。福岡・佐賀両藩の警備は西泊・戸町の両番所に陣屋を築いて行われ,毎年4月に交代し9月までの貿易期には約1000人が在勤した。1808年(文化5)のフェートン号事件を契機として警備が強化された。火器や弾薬は幕府の貸与であったが,警備の出費は諸藩にとり大きな負担であった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう