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長崎会所(ながさきかいしょ)

近世,幕府が貿易統制のために長崎に設立した機関。調役・目付・吟味役・請払役・目利などがおかれた。創設は1697年(元禄10)と98年の2説あるが,事実上98年から活動。唐・オランダ貿易の会計事務を管掌,貿易利銀のうち地下配分(じげはいぶん)・銅買金を除く残りを幕府への運上金とした。取引方法は1715年(正徳5)会所役人が輸入品の評価購入を行い,国内商人に販売する値組商法を確立。輸出品である銅と俵物の確保に努め,50年(寛延3)御用銅会所,85年(天明5)長崎俵物会所を設置し,集荷体制を強化した。貿易収支は銅・俵物の輸出品の損失を,輸入品の購入価格と落札価格との差益額で補填するものであった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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