念仏(ねんぶつ)
仏を憶念(おくねん)することで仏道修行者が修すべき行法の一つ。念仏の仏を仏身とすれば観念・観仏となり,仏名とすれば称念となる。ゆえに念仏の対象となる仏身と念仏の仕方により歴史的には別々に展開するが,日本では浄土教の発展にともない阿弥陀仏を観念するか称念するかが問題になり,源信(げんしん)の「往生要集」では口称(くしょう)とともに観念を重んじ,やがて法然(ほうねん)の浄土宗の立宗以降は「南無阿弥陀仏」の六字の名号を口称することが主流になった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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