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年中行事(ねんじゅうぎょうじ)

「ねんちゅうぎょうじ」とも。毎年一定の時期に,特定の集団によって定まった様式でくり返し行われる儀式・行事。家・集落・村・地方・社会・国・民族のそれぞれでしきたりとして共通に行われ,一種の拘束性をもつ。日常の生活を区切って特別なことを慣習的に行う日で,日常的なものを意味するケ(褻)に対して,ふだんと異なるものの意のハレ(晴れ)にあたる。ハレの日に節供・節日の文字をあてるのは暦法伝来以後の7~8世紀からで,五節供など「節」のつく公家社会の恒例行事の多くは中国伝来のものであった。節供にあたる在来の語はオリメ(折目)で,その日は月の満ち欠けによって選ばれ,農耕儀礼にもとづいた年中行事がとくに満月のモチ(望)の日に多く行われた。在来のものと外来のものとは習合・混淆しあって多様な年中行事が形成された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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