女官(にょかん)
「じょかん」とも。律令制による後宮十二司に出仕した女性の総称。男官に対する語。律令用語としては「宮人(きゅうじん)」が男性の「官人」と区別して用いられた。平安時代には,「延喜式」では宮人のほか,十二司の尚・典・掌などに限定して女官とする用例と,女嬬(にょじゅ)などを含めて女官とする用例が混在している。なお平安時代に現れ,主水司女官・御匣殿(みくしげどの)女官・主殿女官・糸所女官などをはじめとする諸官司の末端雑務に従事した下級女官は,「にょうかん」とよばれて上記の女官とは区別された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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