日本幽囚記(にほんゆうしゅうき)
江戸後期のゴロブニンの日本幽閉中の手記。1816年刊。ディアナ号艦長ゴロブニンは11年(文化8)士官ら7人とともに松前奉行所の役人に捕らえられ,松前・箱館で2年3カ月余の監禁生活を送った。この間,村上貞助・間宮林蔵ら日本の知識人に会い,ロシア語やロシアについての知識を伝えるとともに,日本や日本人の知識も得た。本書はこれらの事情を克明に綴ったもの。広く欧米語に訳され,日本でも25年(文政8)オランダ語版からの訳本が「遭厄(そうやく)日本紀事」として刊行された。「岩波文庫」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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