日本製鋼所(にほんせいこうしょ)
鉄鋼・機械・兵器生産メーカー。1907年(明治40)海軍のバックアップをうけて,北海道炭礦汽船とイギリスのアームストロング・ウィットウォース社,ビッカーズ社の共同出資により,室蘭に製造所をもつ資本金1000万円の株式会社として設立された。4000トン水圧鍛錬機,50トン酸性平炉という当時有数の設備をもち,イギリス2社の技術導入と海軍の技術指導もうけて,おもに海軍向けの兵器・鋳鍛鋼品を生産していた。第1次大戦中は活況を呈し,19年(大正8)北海道製鉄を合併したが,その後社業は不振をきわめ再び分離。満州事変後,軍需の拡大とともに経営は活況を呈し膨張発展したが,第2次大戦後は民需中心に転換した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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