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日本資本主義論争(にほんしほんしゅぎろんそう)

日本資本主義の性格規定をめぐって,1927~37年(昭和2~12)までマルクス主義者の間で展開された論争。32年までの第1期には,おもに日本資本主義の現状規定と革命戦略をめぐる論争が行われた。この過程で,日本資本主義の歴史・現状についての総合的分析の必要性を痛感した野呂栄太郎は,マルクス主義理論家を結集して「日本資本主義発達史講座」を刊行した。これに対して雑誌「労農」に依拠する労農派が批判・反論を行い,第2期の論争が開始された。論争は,小作料・経済外強制・新地主・マニュファクチュア・明治維新などの評価をめぐって展開され,講座派が日本資本主義の半封建的性格を強調したのに対し,労農派は封建遺制は日本資本主義の発展過程のなかで解消しうるものとみなした。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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