日本三代実録(にほんさんだいじつろく)
「三代実録」とも。六国史(りっこくし)の一つで,「文徳実録」に続く6番目の勅撰の正史。50巻。858~887年(天安2~仁和3)の清和・陽成・光孝3天皇の時代を漢文編年体で記す。宇多天皇の命により源能有(よしあり)・藤原時平・菅原道真らが編纂に着手したが,数年にして中絶した。醍醐天皇の即位とともに時平・道真らによって編修事業が再開された。901年(延喜元)時平は陰謀により道真を大宰府へ追放し,直後に自分の名で本書を奏上した。年中行事や詔勅表奏の文章を詳しく掲載するほか,日付を干支だけでなく日数も併記する。現存の写本には脱漏が多いので,これを補填する努力が重ねられている。「国史大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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