日本国見在書目録(にほんこくげんざいしょもくろく)
「本朝見在書目録」とも。9世紀末までに中国から日本に持ち帰られ,当時現存していた漢籍(仏典を除く)の目録。1巻。藤原佐世(すけよ)の撰。1578部1万6997巻余(数え方で多少の相異あり)の書籍を,「隋書」経籍志の体裁にならって40家にわけ,書名と巻数,ときには著者名などを記す。現存の諸本のもとになっている旧室生寺蔵本にはまれに省略があるが,漢籍の日本への舶載状況をほぼ正確に知ることができる。また中国においても「隋書」と「新・旧唐書」のそれぞれの書籍目録の中間の時期に位置するなど,書誌学上貴重な文献。古典保存会刊の複製本がある。「続群書類従」にも収めるが,誤りが多い。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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