日本銀行券(にほんぎんこうけん)
中央銀行である日本銀行が発行する銀行券。兌換銀行券条例にもとづき1885年(明治18)5月からまず銀兌換準備で発行され,97年10月の貨幣法施行により金兌換に移行したが,1931年(昭和6)12月の金本位制離脱により兌換停止となった。その後,戦費調達のため発行額が増大すると,41年4月に正貨準備発行と保証発行の区別が廃され,最高発行額制限制度が採用された。翌年3月には日本銀行法の施行と兌換銀行券条例廃止により,金兌換義務から完全に解かれた。以来不換銀行券として,最高発行額制限制度にもとづいて発行されている。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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