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日本共産党(にほんきょうさんとう)

日本の共産主義政党。1922年(大正11)7月15日,コミンテルンの指示にもとづいて秘密裡に創立された。一時解党ののち,26年(昭和元)12月に再建。普通選挙の実施にともない,共産党の影響力拡大をおそれた政府は3・15事件,4・16事件で弾圧を加えた。32年にはコミンテルンの指導で天皇制廃止とブルジョア革命をめざすテーゼを作成。このテーゼは戦前期の明治維新史研究などに強い影響を与えた。33年の佐野学・鍋山貞親の転向声明以後大量の転向者をだし,35年までに中央指導部も壊滅した。第2次大戦後は合法政党として党組織を再建。占領期には労働組合運動を通じて国民との太いパイプをもっていたが,50年の分裂と武装闘争方針で支持を失った結果,55年極左方針を転換した。60年代末からの革新ムードのなかで党勢を拡張したが,現在までのところ72年の総選挙での39人(革新共同を含む)当選を上まわる勢力にはなっていない。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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