日本改造法案大綱(にほんかいぞうほうあんたいこう)
北一輝(きたいっき)により執筆された国家改造の理論書。1919年(大正8)「国家改造案原理大綱」として上海で執筆印刷されたが発禁処分となり,加筆訂正ののち23年改題して改造社から刊行。出版の年次などにより異同はあるが緒言・本論・結言からなり,国家改造のための天皇による戒厳令施行,憲法の停止,国家改造内閣の組織,貴族院の廃止,在郷軍人会の重用,私有財産の制限,大企業の国営化,労働省の設置などを内容とした。国家社会主義による日本の国家改造プログラムを体系的に展開し,民間右翼・青年将校の運動に大きな影響を与えた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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