日中平和友好条約(にっちゅうへいわゆうこうじょうやく)
1978年(昭和53)8月12日,日本と中華人民共和国間に調印された条約。72年の日中共同声明にもとづく。福田内閣の園田直外相・黄華外交部長が北京で調印。前文と5条からなる。第1条は両国の恒久的平和友好関係の発展についての条項。第2条の覇権反対条項は双方でもめたもので,中国側はソ連を念頭において強く主張したが,日本側は中国の反ソ包囲網にまきこまれることを懸念,第4条で第三国条項を対置して第2条が特定国を意味するものではない,とすることで妥結した。第3条の経済・文化関係の発展,交流促進の規定も,その後着実に成果をあげていった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
この記事が気に入ったらいいね!しよう