日中国交回復(にっちゅうこっこうかいふく)
1972年(昭和47)9月29日の日中共同声明にともなう日本と中華人民共和国との国交正常化。朝鮮戦争勃発,米ソの冷戦を背景に日本は,中国を除外したサンフランシスコ講和条約に調印,翌年台湾政府との間で日華平和条約を締結した。以後,冷戦の進むなかで日本と北京政府との関係は冷却化した。しかし71年7月の米大統領の訪中発表(ニクソン・ショック)を契機として,日本でも従来経済・文化交流を推進してきた自民党親中国派や野党勢力が台頭。日中国交回復を掲げた田中角栄首相が就任し,その2カ月後,日中共同声明が発表された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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