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日光例幣使(にっこうれいへいし)

江戸時代,京都の朝廷から日光の東照宮に対して毎年派遣された奉幣使。奉幣使は朝廷から尊崇する神社などに幣帛(へいはく)を捧げて代拝するための使者。伊勢例幣使が有名だが,天皇の祖廟ではなく武家政権の権力者に対するものという意味で,日光例幣使は特異であった。朝廷から東照宮に徳川家康忌日の4月17日に遣使されたのは,1617年(元和3)がはじめだが,46年(正保3)持明院基定が臨時奉幣使として派遣され,翌年伊勢例幣使の再興に先立って,毎年4月の家康の忌日の奉幣勅使が定められた。参議の公卿が任命され,中山道経由で東下し,上野国倉賀野宿から例幣使道をへて東照宮に到達,家康忌日前日に幣帛を奉納し,宣命を読みあげた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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