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日満支経済ブロック(にちまんしけいざいブロック)

日中戦争期に,日本,満州,華北・華中の占領地を統括して形成された排他的・閉鎖的経済体制。1932年(昭和7)日本は満州国を建国,幣制の統一・資本輸出・産業開発を推進して,日満経済ブロックの形成を試みた。37年7月の日中戦争勃発後,日本軍は華北・華中の主要都市を占領,38年末に東亜新秩序建設声明を発して,経済ブロック構想を日満支へと拡大させた。北支那開発・中支那振興の国策会社設立と興亜院設置によって,占領地支配を強化し,ブロック経済の振興を図ったが,軍需物資のブロック外からの輸入の必要性,そのための外貨の必要性からブロックむけ輸出を制限せざるをえず,ブロック経済は確立できなかった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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