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錦織部(にしごりべ)

錦部とも。大化前代に渡来した錦を織る品部(しなべ)。「日本書紀」雄略7年条の伝承に,百済(くだら)の献上した手末才伎(たなすえのてひと)のなかに新漢(いまきのあや)の錦部(にしごり)定安那錦(じょうあんなこむ)の名がみえる。錦部の工人集団は畿内とその周辺に定住し,錦織首(おびと)や錦織造(みやつこ)に管掌されたらしい。律令時代には錦部を姓とする人々が畿内諸国に多数実在し,錦部郷も河内国を中心に分布。令制の織部司に属する品部として「令集解」にみえる錦綾織110戸は錦部の後身とされる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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