農政全書(のうせいぜんしょ)
中国明代の農書。60巻。治国治民の農政を最大の主題とする。著者の徐光啓(じょこうけい)はイエズス会のマテオ・リッチらと交流した明代を代表する自然科学者で,中国歴代の古文献を数多くひもといてそれ以前の中国農書を集大成しようとした。内容は農本・田制・農事・水利・農器・樹芸・蚕桑・蚕桑広類・種植・牧養・製造・荒政などに及ぶ。いち早く日本に移入され,宮崎安貞の「農業全書」の手本にされるなど,日本の農書に深い影響を与えた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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