遠賀川式土器(おんががわしきどき)
弥生前期の土器の総称。中山平次郎が福岡県水巻町の立屋敷遺跡で採集の土器を無文の第1系土器と有文の第2系土器に分類し,前者が先行するとした。それに対し小林行雄が畿内の土器の分析から後者を西日本一帯に分布する弥生前期の土器であることを明らかにし,立屋敷遺跡が遠賀川の自然堤防上にあることから,総称として遠賀川式土器と命名。伊勢湾岸地域以西の西日本に分布するが,東日本にも点在する。遠賀川式土器とともにその影響をうけた遠賀川系土器は,東北北部にまで及ぶことが判明しており,その分布は弥生文化の波及を示す。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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