小山氏(おやまし)
中世下野国の豪族。藤原秀郷の子孫。大田行政の子政光が小山荘(現,栃木県小山市)を本拠として,小山氏を称したのに始まる。平安中期以来,下野国の有力在庁官人として勢力をほこった。政光の子朝政(ともまさ)は源頼朝に従って功をたて,下野国守護職を安堵された。鎌倉時代を通じ同職を世襲,播磨国守護も兼ねた。南北朝期,秀朝は足利氏に属し,中先代の乱で武蔵国府中に戦死。その後,1380年(康暦2・天授6)義政は鎌倉公方足利氏満に背いて攻められ,いったん降伏したが再び反抗,自害した。その子若犬丸(隆政)のとき一時断絶,一族の結城氏により再興。戦国期には後北条氏に属し,その滅亡とともに滅んだ。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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