御雇外国人(おやといがいこくじん)
幕末~明治期に,欧米の近代文明や技術を短期間に摂取するため,幕府や藩,明治政府,民間会社などが臨時的に高給で雇い入れた外国人教師。幕末期には,1855年(安政2)長崎海軍伝習所で雇ったオランダ人をはじめ,おもに軍事分野でフランス人やイギリス人などが雇われた。明治期に入ると,政府は近代化政策を推進するため,政府雇外国人を急増させた。74年(明治7)には858人(英433人・仏145人・米94人・独62人など)に達している。この時点では工部省の392人が圧倒的で,文部省は107人,兵部省は142人であった。しかし政府雇外国人の数は同年をピークとして94年には77人にまで急減し,明治20年代で彼らの指導的役割は終わった。一方,私雇外国人は以後も増加を続け,88年に588人,97年には765人を記録している。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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