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小野組(おのぐみ)

江戸時代~明治初年の豪商。初代新四郎則秀が近江国高島郡大溝で,上方と南部地方(盛岡)との物産を交易したとされる。1662・63年(寛文2・3)に盛岡,ついで京都・江戸に出店し,1776年(安永5)金銀御為替御用達に加入し,大名貸も営んだ。明治維新に際しては,金穀出納所御用達となり,通商会社・為替会社などに参加,陸軍省や多数の府県の為替方として官金を扱い,三井組とともに三井小野組合銀行(のちの第一国立銀行)を組織した。また蚕種の直輸出に乗りだすとともに,築地製糸場(1871開業)をはじめ各地で器械製糸業を営み,院内・阿仁(あに)などの鉱山をも経営した。しかし1874年(明治7)の官金に対する抵当増額の達(たっし)に対応できず,11月閉店した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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