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阿国歌舞伎(おくにかぶき)

狭義には京でかぶき踊を始めた出雲のお国による歌舞伎をさし,広義には女歌舞伎を含めた総称。お国一座がかぶき踊を創始したのは1603年(慶長8)とされる。男装したお国が,男優の女装した茶屋のかかと戯れ,道化役の猿若がこれにからむ様を舞踊劇に仕立てたもので,先端の風俗を一種倒錯した方法でみせるところに「かぶき(傾き)」という名称の所以がある。お国の時代にはまだ三味線は使用されず,演目の構成,伴奏楽器や舞台は能の踏襲であり,京都の北野神社や五条橋詰に竹矢来(たけやらい)で囲いを設けて興行したという。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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