中江藤樹(とうじゅ)の著書。1640~41年(寛永17~18)頃成立。上下2巻とその後加えられた改正編からなる。老翁と門人の問答の形で朱子学の道徳理論を孝の道理という理解しやすい表現で説いている。藤樹自身はこの書の内容を不満として公刊の意図はなかったが,没後の49年(慶安2)無断で刊行されたため,翌年門人の手で改正編を付して出版され,江戸時代を通じて広く読まれた。「岩波文庫」「日本思想大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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