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岡山藩(おかやまはん)

備前国岡山(現,岡山市)を城地とする外様大藩。戦国大名宇喜多氏が関ケ原の戦で没落した後,小早川秀秋の領地となったが,無嗣断絶。かわって1603年(慶長8)姫路藩主池田輝政の次男忠継が入封し,池田氏の岡山領有がはじまる。32年(寛永9)忠雄が没した際,子の光仲が幼少のため従兄の鳥取藩主池田光政との間で領地替えとなり,以後10代にわたって光政系が領有。光政は儒学者熊沢蕃山を重用して政治機構の整備をはかり,治水や殖産興業に力を入れた。光政は文教政策にも熱心で熊沢蕃山は花畠(はなばたけ)教場の中心となる。その後も藩士子弟のための藩学校をはじめ,領内各地に100カ所をこす庶民教育機関を設け,のちに統合して閑谷(しずたに)学校を開いた。藩政の基礎は光政とその子綱政の頃までに確立。藩領は備前一国と備中国4郡の一部をあわせて31万5000石余。詰席は大広間。また輝政時代に将軍から松平姓を許され,以来公式には松平を称した。支藩は岡山新田藩(鴨方・生坂(いくさか)両藩)。廃藩後は岡山県となる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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