小笠原諸島(おがさわらしょとう)
東京都の中心部から南へ約1000kmの太平洋上に散在する列島。父島・母島など30余の島からなる。島名の由来は1593年(文禄2)小笠原貞頼の発見によるとされるが,確証はない。1675年(延宝3)幕府は「無人島」と名づけ日本領土とするが,19世紀に入って欧米人が来航して帰属が国際問題となると,1861年(文久元)外国奉行などを派遣し,同島が日本領であることを宣言。76年(明治9)内務省所管,80年東京府に編入。入植者もふえ本格的な開拓が始まるが,サトウキビ栽培や捕鯨などが主産業であった。第2次大戦では硫黄島が激戦地となる。戦後は国連の信託統治領としてアメリカの軍政下にあったが,1968年(昭和43)6月復帰,東京都小笠原村となる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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