原木から大板材を挽き割るために用いる縦挽き専用の鋸(のこぎり)。室町時代頃から用いられ,従来の横切り用鋸では得られない大板を製材することができ,木材加工および建築分野に一大革新をもたらした。大鋸が普及するにともない大鋸引という職人が出現する。江戸初期,城郭作事用材などを得るために大鋸役の賦課がなされ,大工頭中井大和守支配下の大鋸引が動員され,吉野や木曾で製材を行った。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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