大湯環状列石(おおゆかんじょうれっせき)
秋田県鹿角市十和田大湯にある縄文後期の遺跡。大湯川と豊真木沢にはさまれた台地中央部にある。1931年(昭和6)に野中堂(のなかどう)と万座の2カ所で環状列石が発見され,51・52年に発掘。小単位の配石が群をなして内外二重の同心円状に配されている。配石下には墓穴があり,特殊な共同墓地・祭祀場と考えられている。その後も周辺の調査が行われ,遺跡は約25ヘクタールに広がることが判明し,新たに弧状の列石,環状配石3基,竪穴住居群が発見された。万座環状列石では外側に掘立柱建物跡,さらにフラスコ状貯蔵穴がめぐっていることが明らかになった。国特別史跡。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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