大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)
大山積神社・三島大明神・三島社とも。愛媛県今治市大三島町宮浦に鎮座。式内社・伊予国一宮。旧国幣大社。祭神は大山積(おおやまつみ)神。創建については,「伊予国風土記」逸文が仁徳天皇の代に百済から摂津国三島をへて渡ってきたとするほか,安芸国霧島から遷座,崇峻2年に越智益躬(おちのますみ)が播磨から勧請など諸説ある。875年(貞観17)正二位。鎌倉時代以降,社領三島荘は長講堂領として皇室領に含まれた。神職は大祝(おおはふり)職が統轄,越智(三島)氏が相伝し,鎌倉幕府御家人・在庁官人として勢力を張った。24の供僧坊(ぐそうぼう)があったというが,現在は東円坊・南光坊のみ。例祭は旧暦4月22日。甲冑・刀剣類など国宝・重文を含めて多くの文化財を所蔵。大山積神社文書・三島家文書を残す。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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