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大山崎神人(おおやまざきじにん)

中世,京都石清水八幡宮の末社,山城国乙訓(おとくに)郡大山崎(現,京都府大山崎町)の離宮八幡宮の神人。本社に対し内殿灯油の貢納を負担し,本社・離宮間の神幸儀礼である4月3日の日使(ひつかい)の頭役を勤めた。代償として荏胡麻(えごま)の購入と荏胡麻油売買の独占権が認められたため,隊商を組んで西日本各地で荏胡麻を買い付け,諸国に油を独占販売した。地方の油商人の大部分はこれに屈服して新加神人となり,本所神人である大山崎神人の配下となった。神人の活動とともに大山崎は中世都市として栄え,室町幕府から公方(くぼう)課役免除,守護使不入,徳政免除などの特権を与えられた。しかしこれらの特権は戦国大名により否定され,近世には廃止された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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