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大森貝塚(おおもりかいづか)

東京都品川区大井から大田区山王にかけてある縄文後期を中心とした中~晩期の貝塚。1877年(明治10)東京帝国大学に赴任したE.S.モースが発見し,同年日本ではじめて学術的な発掘を実施。ハイガイ・アサリを主とし,土器・石器・装身具・土版・骨角器・人骨など豊富な遺物を検出した。出土土器は大森式と称され,のちに薄手式土器の代表となった。また破砕された人骨から食人の風習を指摘し,後の人種論争に影響を与えた。遺物の正確な実測図,詳細な分類・考察を加えた報告書「Shell Mounds of Omori」(邦訳「大森介墟古物篇」)は日本最初の学術報告書として高く評価されている。国史跡。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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