大江氏(おおえうじ)
大枝氏とも。菅原氏と並ぶ学者の家として知られ,菅家(かんけ)に対して江家(ごうけ)とよばれた氏族。もとは土師宿禰(はじのすくね)で,790年(延暦9)に桓武天皇の外祖母土師宿禰真妹が大枝朝臣を賜ったのを機に,その系統が大枝朝臣に,さらに866年(貞観8)大江朝臣に改称。「貞観格式」を選定し「文徳実録」の編纂にかかわった参議大江音人(おとんど),その子で歌人として知られ「句題和歌」を著した大江千里(ちさと),後三条・白河・堀河の3天皇の侍読(じとう)を勤め,儀式に通じ「江家次第」を著した大江匡房(まさふさ)ら,多くの文人を輩出している。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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